鹿児島県の出水営業所で、主に水産養殖業者のお客様への営業を担当して、入社4年になりました。出水では主にブリやヒラメ、真鯛などに対するワクチン、抗菌剤、栄養剤を販売しており、時には網や生簀、衛生資材のご注文をいただくこともあります。着任後、先輩と一緒に初めて挨拶まわりに行った時は、果たしてお客様に溶けこめるのか心配だったのですが、一軒一軒アポを取って訪問していくうちに、だんだんと信頼を得られるようになっていきました。養殖に関する知識や情報をお客様から教えてもらうことが多かったのですが、私自身が水産学部の出身で多少なりとも知識があるので、今ではご相談をうけることが多くなりました。温暖化で水温が上昇した関係か今までの成長期に太らなくなったとか、赤潮が発生した時に対処する最善策は何があるかなど、大自然を相手にするだけに、ご相談内容は様々です。その度に、科学的な視点を取り入れた情報をふまえて、アドバイスやご提案をさせていただいています。
まず水産学部へ進学したのは水族館の飼育員になりたかったからです。しかし大学で学びはじめてからは環境アセスメントに興味を持つようになり、ゼミの魚病学教室では魚の病気の研究をしていました。サン・ダイコーに養殖事業と関わる部門があることは、就職活動のなかで初めて知りました。地元・九州にこのような事業展開をしている会社があることを知り、これまで自分が学んできたことが活かせるのではないかと思い、入社を決めました。
やはりご提案した商品や情報に対して、お客様に喜ばれた時ですね。お客様にとって本当に役立つ情報を提供することを常に心がけています。その情報源はセミナーや勉強会で得た知識もそうですが、幸いにもサン・ダイコーの水産営業部は鹿児島県だけでなく大分、長崎、愛媛、香川にも拠点があります。各地区の営業担当者から直接聞いた現場の情報は、非常に役立ちます。お客様から「今日はどんな話を聞かせてくれるんね」と声をかけられた時は、すごくうれしかったです。入社当初はお客様の経験則から教わる事が多かったのですが、今は少しでも多くの情報提供や提案をすることで、お客様に恩返しをしたいと思うようになっています。
死んだ魚をお預かりして、簡易的な検査をすることもあります。死んだ原因の可能性をお客様へフィードバックします。その結果によって適切に対処され、魚が回復したと聞くと安心します。また、ワクチン注射そのものはお客様がするのですが、ただ商品を売って終わりにせず、現地で立ち会うこともあります。早朝から接種台を囲んでブリやカンパチなど一匹一匹に接種していくのですが、頼りにされている面もあり、緊張してサポートにあたります。
ひとつは新しいことにチャレンジする会社です。水産でいえば養殖事業へ参入し、別会社を立ち上げました。薬を本業とする会社が、養殖はもちろん加工・流通も含めた水産会社を目指すことは、業界全体の発展につながると思っています。
もうひとつは結束力のある会社だということ。これを最初に感じたのは、新入社員研修の半年後に同期が集まるフォローアップ研修。仕事内容は違いますが、いま取り組んでいる事などお互いの情報を共有しました。また同じ水産の営業員同士でもお互いのお客様を訪問して現場を見学する機会があり、これがきっかけで四国の宇和島の後輩とひんぱんに交流するようになりました。今でも切磋琢磨しながらお客様に有益な提案に結びつけています。
多種多様な経歴を持っている方がいるのも、サン・ダイコーの強みです。水産だけでなく畜産や小動物に関する話から、マーケティングに至るまで、交流するなかで幅広い知識が得られます。それと社員会活動で、鹿児島県内のグループ内の他の会社の方々と交流する、有意義な機会も設けられています。
大学時代はカッター部という珍しい競技の部活に入っていまして、妻ともそこで知り合いました。いまは、お客様から「網を引っ張ってみらんか」と言われることもあるので(笑)、出水の体育館で体を鍛えています。滝めぐりが好きな妻と一緒に山に行くのも、休日の楽しみのひとつですね。